円形脱毛症とは

円形脱毛症のイメージ写真

円形脱毛症とは、円形や楕円形に髪の毛が抜けてしまう疾患です。
脱毛した部位に先が太くて根元が細い毛(感嘆符毛)や黒い点々が見られる場合があります。

明確な原因はわかっていませんが、近年では髪の毛の毛根組織に対して免疫機能の異常が生じる「自己免疫疾患」が関与していると考えられています。
免疫機能が毛包を誤って標的にしてしまっているのです。

そのため免疫機能による攻撃が抑えられれば、元通りの髪の毛が生えてきます。
自然治癒する場合も多いですが、重症化すると頭皮だけでなく眉毛やまつ毛、体毛と全身に症状が広がる場合があり、再発を繰り返して治療が長期化するなど完治が難しくなるため、気になる症状がある際は早めにご相談ください。

円形脱毛症の治療

外用治療

ステロイド

円形脱毛症の患者様の頭皮では、毛包のまわりに炎症細胞が集まっているため、炎症を抑制する作用があるステロイドが有効といわれています。
同じ部位に長い期間塗り続けると、皮膚が薄くなったり毛細血管が拡張したりする副作用が起こる場合があります。

カルプロニウム塩化物

カルプロニウム塩化物(フロジン)には、頭皮の血流を改善して育毛を促す作用があります。
1日に2~3回、脱毛斑に塗布します。
副作用がほとんどないため、治癒した後も予防的に外用を続けることができます。

内服治療

抗ヒスタミン薬

抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬は、単発型や多発型の円形脱毛症の場合に、他の治療と併用することで効果を発揮します。
アトピー性皮膚炎などを合併している円形脱毛症では、より早期に改善がみられることが報告されています。

ステロイド内服

ステロイドの内服薬には、炎症や免疫機能を抑制する効果があり、発毛を促進する作用もあることが明らかになっています。
しかし、肥満や糖尿病、骨粗しょう症、ニキビなどの様々な副作用が生じる場合があります。また、服用をやめた後に症状が再発する可能性もあります。
そのため、脱毛が広範囲かつ急速に進んでいる成人の患者様に限定して使用されています。

JAK阻害薬

JAK阻害薬は、細胞内で炎症の信号を伝達する経路をブロックすることで、円形脱毛症の症状を改善する効果を発揮します。
元々アトピー性皮膚炎や関節リウマチの治療で使われていたオルミエントという内服薬が、円形脱毛症にも保険適用されました。
また、リットフーロという内服薬も保険適用となりました。リットフーロは特に重度の脱毛症患者様で有効性が確認されています。

その他の治療

SADBE療法(局所免疫療法)

かぶれを引き起こす化学試薬を塗る円形脱毛症の治療法です。
かぶれによって起きるさまざまな反応が毛に対する自己免疫機能を抑制し、発毛を促すと考えられています。
比較的広範囲に脱毛している症例に対して実施され、子どもにも使用することができます。
円形脱毛症の約90%の患者様に有効であるといわれていますが、保険が効かないため自費治療になります。

なお、現在のところ当院では未対応です。

ステロイド局所注射

免疫機能や炎症を抑制する効果のあるステロイドを、脱毛箇所に注射で注入する治療方法です。
高い発毛効果がありますが、ステロイドにはさまざまな副作用があるため、子どもに対しては実施しません。
発毛が認められるまで、2週間~1か月の間隔で治療を継続します。

液体窒素療法

液体窒素によって脱毛部分を冷凍凝固させ、免疫細胞の働きを抑えることで毛の再生を図る治療方法です。
治療の際に軽い痛みはありますが、ある程度の効果が期待できます。

紫外線治療

当院では波長308nmの紫外線を発するセラビームUV308miniLEDを用いた治療も行っております。
患部に向けてピンポイントかつ強力に照射することで、患部だけを安全かつ効果的に治療できます。
円形脱毛症にも保険適用される治療方法です。

参考 紫外線治療

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